長男が中学受験生の冬のことでした。
学校によっては、「仮入試」というものがあり、本番さながらの会場、雰囲気の中、「仮の」入試が行われます。

練習に、と軽い気持ちで長男は会場に向かいました。
約1ヶ月後の本入試さながらの空気。

実施されたのは、中学受験で言うところのいわゆる「低位校」。模試とは違う、場慣れには最適なものでした。

ふと、物々しい空気になり、どなたかが入ってきたようです。
保護者の方に付き添われた、おそらくは寝たきりと思われる、車椅子にもたれかかるように座った男の子。

一生に一度の「中学入試」に、全力で取り組んでこの日を迎えたとのこと。
本入試を受けることができるかどうかわからない状態だそうで、決死の覚悟でこの会場にいらしたそうです。

粛々と時間は過ぎていき、終わったときにはぐったりとしていた様子。
ご自分の人生と向き合い、ご自分の「今、できること」に全力で取り組むその姿には、鬼気迫るものを感じました。

まだ、小学生。
けれど、今のご自分の生一杯を出している姿は、大人にもかなわないものを感じさせます。

「生き急ぐ。」
そんな言葉がふと浮かんできました。

何のために生きているのか。
生きていることにどんな意味を見出しているのか。

大人でも答えを見出すことはなかなか難しい問題です。
日々そんな問題に向き合い、それでも真摯に生きていく。

一生に一度の「中学受験」に向き合う。
それがその方が出した答えなのかもしれません。

ご両親とともに全身全霊をかけて一つの目標に向かって突き進む。
苦しいけれど、その実とても幸せな時間だったのかも知れません。

 

スピードスケートの清水選手『天才は親が作る (文春文庫 吉井 妙子 )』のお父様の話が思い出されます。

ご自分のご病気を抱え、その後の人生すべてをかけて清水選手を育て上げた。
残念ながら、メダル獲得時には他界されていたそうですが、目標に向かって全力を尽くされていたときは、苦しくとも幸せだったのではないでしょうか。

どんな風に生きるのか。
どんな風に死んでいくのか。

子どもと何ができるのか。
子どものために何ができるのか。

できることはそんなに多くはないかもしれません。
けれど、その限りある時間が、幸せでありますように。
ありがとうございました。

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